DIE WITH ZEROの矛盾(投資成績報告2020/11/20)
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こんにちは、imoです。

今回は今週の投資成績報告、早速いきましょう。

 

2020/11/20
取得単価現在単価収益・損失比率
あいHD 3076185719425%971
メック 49718302021143%4244
IRJHD 6035599140702249%1407
ビジョナリーHD 92637639-49%117
JFESI 48322352330541%331
GIGA    38309502139125%4278
シスロケ 24801155170047%2720
ブロードリーフ 367355462713%1881
ポールHD 36578569197%1838
ULSGR 37983000361020%3610
ふくおか 8354179019157%4788
日シス技術 432317401540-11%1540
名南M &A 7076644064901%2596
キャッシュ3348
33668

 

去年末はこちら

 

2019/12/31
取得単価現在単価収益・損失比率
あいHD 3076185719626%1962
メック 4971830153285%3217
高橋カーテン 1994800791-1%475
IRJHD 60355995010736%6012
ビジョナリーHD 92637650-34%150
JFESI 48322352388565%389
GIGA    38309502651179%5302
ウェーブロック   79407908437%2951
ミロク情報 99289503335251%667
ブロードリーフ 367355466119%1983
リネットJ 355670077611%388
キャッシュ214
23709

 

この結果、今年の投資成績は

2020年成績45%

 

となりました。

あれ?もっと減っていると思ったんだけど・・・なんか見落としているかも

 

 

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DIE WITH ZEROの矛盾

先日、私が記事で推薦した「DIE WITH ZERO」ですがYOUは読んだでしょうか?

どうやら軽く本書を検索する限りレビューは好評なようで、株クラの中でもこの本の主張に共感も持った人がいた様子。

 

しかしながら、推薦しといてなんですが私はこの本の内容には半分くらいしか共感がありませんでした。(これは推薦した記事内でも言っていること)

いや、正確に言うと「根本的な主張には共感があるけど、その主張を支える具体例の説明としての事例にはほぼ全て矛盾を感じ気持ち悪かった」というのが正確な私の感想です。

だから、この本は読む人によっては間違った解釈、理解をする人が多数出る内容だなあ・・・と強く感じた次第です。

 

あなたは、この本を読んでいてなんかモヤモヤする気持ちにならなかったでしょうか?

矛盾を感じなかったでしょうか?途中で迷子にならなかったでしょうか?

 

上記のようなモヤモヤ感も何の疑問も持たずに本書を読み通した人の感想で最も多い感想は恐らく、「やっぱり金を貯め込むよりも若いうちからお金を使って人生経験を積めばいいんだ!ウェーイ」というパーティーピーポーお花畑脳的結論だと思われます。

もしくは、少し冷静で頭の良い人の場合だと「人生を最適化するにはお金と健康と時間とその時引き出せる価値のタイミングを測れば良いのね。ポポ理解した」とミスターポポ顔で言うかもしれません。

 

いやいやいや、と

そんな浅いことを本書は主張したいのでしょうか?

著者が一番伝えたかったことはそれなんでしょうか?(もしかしたら著者も後者レベルの理解をターゲットとして書いているかもしれないけど)

多少難解な本の読み合わせ等をやったことがある人は分かると思いますが、面白いことに同じ本を読んでも解釈や感想は人によって全く違います。

よく読解力とも言いますね。

この世界には、同じ文章を読んで真逆の理解をする人がいる。はたまた、そんなこと本で言ってたっけ?と言うようなイリュージョン理解を披露する輩もいます。(Twitterでは多数観測されますね)

ちなみに私は意識高い方々へ向けて「一を聞き、十を知る本の読み方」的なREADINGセミナーを以前やったことがあるのですが、その参加者も意外なほど自分が文章を読めていないことに驚いていました。

 

・・・話が脱線しましたね。

戻しましょう。

 

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「今」を全力で生きること

 

結論から書きましょうか。

この本で主張されていることは、突き詰めれば「常に「意識的」に「選択的」に今を生きることこそが最も重要なことで、それこそが人生を充実させるのだ」となるでしょう。

もっと端的にキーワードとして抽出するのなら本書の主張は「今を生きる為に意識的であれ」です。(もちろん、これは私の理解ですよ。正解とかがもしあるのなら著者の中にしかないです。)

 

上記のように本来主張だけなら一文で済む話。

ですから、この主張がしっかり腑に落ちている人は本書を読む必要はありません。

 

しかし、「本」と言うものはただ一点の伝えたい主張を世に広く伝える為に色々説明しどんどん文章量が増え分厚くなっていくものです。

本書で言えば、本来「金の使い方ガー」とかはどうでも良い話。それらはテクニカルな話であり枝葉に過ぎません。

ですから、「金を使い切って死ね」は根源的な主張である「今を生きる為に意識的であれ」を達成するためのある種の努力目標として標榜されているだけであり、これが本書の主張でも何でもないわけです。(むしろミスリードに繋がる感がある)

 

本を読む際、当たり前ですがまず著者の主張をしっかり捉えることが重要です。

この点、本書では「読者に分かりやすく」と配慮した結果なのか、それとも出版社側がキャッチーな表現や事例を求めたのか分かりませんが、主張とそれを説明する具体例の間に違和感が生まれてしまっています。結果として、主張が正確に伝わらない。「言いたいことは何となくわかるけど何かモヤる」といった感想になってしまう。

以下にざっと私が感じた矛盾、違和感を列挙します。

 

矛盾

 

  • 「今」を重視せよと主張しながら「過去(思い出)」を強調しすぎる
  • その結果、金を使って「経験」へ投資せよという単純な主張になってしまっている箇所がある
  • 金を使えば自動的に良い経験を得られたり人生が充実すると錯覚させている箇所がある
  • 仕事=苦役=本当の意味での満足・幸福には繋がらないという偏見を感じる
  • 合理やバランスに寄りすぎており、「人間」を無視する傾向があり結果的に現実を勘違いしている箇所がある
  • 結果的に「お金に囚われる」=「未来に囚われる」という本質的矛盾を抱えてしまっている

 

お気づきの人も多いかもしれませんが、本書の本来の主張であろう「今を生きる為に意識的であれ」に、お金は登場しません。

 

意識的に生きることにお金は関係ない。

「今」を全力で生きることにお金は関係ない。

 

ここが最も大きな本書の抱える矛盾です。

お金に関して語れば語るほど本来の主張が霞んでいってしまう。

 

もちろん、

意識的に選択する為に、「今」を全力で生きる為に、お金の使い方を考え直してはどうでっか?と投げかけていることは分かっていますよ?

しかしながら、お金(本質的に「今」に対して希薄な存在)を介在させて話を展開すればするほど人は過去や未来へ意識が向いてしまいます。

投資をする人はよく分かると思いますが、人的資本にせよ金融資本に対してにせよ投資の視点は未来のお金のことを考えています。

逆に、お金を使って「経験」や「思い出」を買うことは、過去のことを考えることです。

 

「人生の幸福」は、決して「良き思い出」なんかにはありません。これは恐らく著者の錯誤です。著者自身がこの矛盾に気付いていないのでしょう。

「人生の幸福」はいみじくも著者の言うとおり瞬間瞬間で「意識的選択」をし続け「今」を充実させることにあります。すなわち、何となく、今を蔑ろにし、惰性で思考停止で生きるのではなく「今」を意識的に選択肢し充実させること以外に人生の幸福はありません。

 

「今」が充実していない老人が過去を思いながら浸っている図は、幸福なのでしょうか?

過去の栄光を延々と語る枯れたおっさんと何が違うのでしょう?

 

生きている限り「今」をエネルギッシュに生きている人の人生こそが幸福な人生と言えるでしょう。

常に意識的選択をし「今」を充実させており過去を思う暇などない人こそが真に幸福な人で魅力的なのです。

 

お金も無理な節約などで無駄に貯め込まず”意識的”に「今」を充実させる為に使うべきであり、その視点を提供しているという点は本書の評価すべきところですが、そこが本筋となってしまっては本末転倒。

短絡的な理解をする人は、「お金を使うこと=経験積むこと=将来思い出す良き思い出が増えて幸福になる」と結論付けることでしょう。

 

本書の後半で集中的に登場する「終わりを意識する」「期限を意識する」「今しかできない経験」等の視点において「お金」は付随的に必要になるだけで、直接「お金をゼロにして死ぬこと」とは関係ありません。

ですから、本書の主張をより強く打ち出すのなら実は「お金」から離れる必要があった。

お金を使うことを前提とした「経験」や「記憶」ばかりを語るのではなく、「人生の終わり」を意識し自分の人生が充実するモノや本当の意味での”幸福”について深く探求し「今」を充実させる考え方等を事例として披露すべきだったと個人的には思います。(多分、売上は落ちますけど 笑)

 

以上

「DIE WITH ZERO」を私が手放しで評価できない理由でした。

繰り返しますが、本書の主張は良いんですよ。私自身「その通り!」と頷くことも多かったですし。しかし、全面的に同意はできないなーと言う個人的な感想でした。

 

あなたはどう感じたでしょうか?

 

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以前も紹介しましたが、高い本なので興味がある人はこの機会にどうぞ。個人的には全然元を取れる本だと思います。

 

では、また

 

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