
「為替リスクが・・」とか言って海外資産での投資を怖がる人がいます。
そんな人に言いたい。
「円に戻す期間に縛りさえなければ、為替リスクなんて無視できますよ。もっと言えば為替益も高い確率で出せますよ」と
すべて円換算で考える毒
昨日、プレノンさんのこのような記事を読みました。
内容は、企業分析における為替リスクの例をいくつか提示して分析されております。
その中の例の一つで、「外貨で原料調達、販売→再投資の流れをずっと続けるのであれば利回りは維持され為替リスク(その期間において)は存在しない」という例が出てきます。
これは自分で海外資産を実際に持ってみるとよく分かることなんですが、海外の資産運用において為替がその時いくらだろうが円に戻さない限り関係ないんですよ。
例えば、ドル資産を10000ドル持っていて年率5%で運用しているとします。
為替 | 基準年 | 一年後 | 二年後 |
10000ドル | 10500ドル | 11025ドル | |
90円 | 900000円 | 945000円 | 992250円 |
100円 | 1000000円 | 1050000円 | 1102500円 |
120円 | 1200000円 | 1260000円 | 1323000円 |
この表での円換算はあくまでも仮定の話。実現した金額じゃありません。
見るべきは一番上の列。ドルベースだけでみれば、確実に5%ずつ利益が出ています。
その間の為替がどう動こうがどうでもいいのです。
日本人はどうしても自分の資産を「円換算」で考えてしまい、円に戻したわけでもないのに「あー為替差損が出ている!!」と反応してしまいます。
ポイントは投資期間
上記の通り「ドルはドル!」と考える。
その上で、円に戻すタイミングを自分でコントロール出来る運用をしましょう。
円に戻す時期が決まっていると、たまたまタイミングが円高では本当に為替差損が実現してしまいます。
理想は、長期での海外資産運用。
自分の良いと思ったタイミングで円に戻すのです。
世界チャンピオンアメリカさん
ポイントは通過の安定感と強さです。
海外資産は出来れば複数もつべきだと私は思いますが、通貨によっては政治的に不安定な新興国だったり資源価格の影響を思いっきり受ける国の通貨だったりと長期で持つには不安のある通貨もあります。
前提が長期運用の目的なので、出来れば価値の安定した通貨を選びたいですよね
その点、米ドルは今度もある程度安定していると考えられます。
理由は、軍事、経済、文化、と三つ兼ね備えた世界のチャンピオンだから。
別にアメリカ礼賛ではありません。事実を述べてます。
昔の日本のように「JAPAN as NO1」経済だけ強くても世界NO1の地位は維持出来ません。ヨーロッパや中華文化(日本文化も)素晴らしいですが、それで「世界が言うことを聞くか?」というと聞きません。
世界へのプレゼンス(影響力)を発揮するには、やはり軍事力は必須なのです。
軍事では世界中が束になっても適わない規模、実力を誇り、経済は衰えたとは言え未だ世界の中心です。文化も派手で大雑把・・個人的には好きではないですが、アメリカ的な価値観(資本主義、民主主義、とかもアメリカのごり押し感がある)はある程度世界中に浸透しています。
更にアメリカの強さは先進国の中でほぼ唯一人口が増加している国という点。
これらを鑑みると、しばらくはアメリカの地位は高いままでしょう
ということは、ドルもある程度の強さを保つと考えられます。
少なくともこれからの日本(少子高齢化&経済成長横ばい)よりは相対的に強さは増すはず
つまり、長い目で見れば「円<ドル」になる可能性が高い。
ですので、ドル資産を長期で持っていればそのうち現在よりも円安になるということ
それはいつか?どれくらいか?とかは分かりません。
「理屈で考えればそのうちそうなるでしょう。」としか言えない
だからこそ、円に戻す縛りのない長期運用でドルを持つべきなんです。
単純にずーーーっとドルで再投資しドルベースでの安定した利回りを出し続けて
為替が自分の購入した時期より上がったら(ドル視点)円に戻せば良いのです。
実際、私はドル資産を全資産の3割くらい持っていますが為替をまったく気にしていません。(今まで80円くらいから125円くらいまで上下してました)気にするのはドルベースでの安定した利回りと円に戻す時の為替です。
円に戻すのはまだまだ大分先なので、今為替を気にする必要はなし!
以上、長期運用で安定した通貨であれば為替リスクなんて気にしなくていい!という話でした。