
こんばんは、imoです。
本日は、歴史のお勉強。
日本では特に第一次世界大戦って印象薄いですよね。
私もそこまで詳しくなかったんですが、断片的には知っていて「車」「飛行機」「船」「石油」「通信」などなど、結構今の世の中の基礎を形作ったのがこの時代と第一次世界大戦だったりします。
で、今回ご紹介する本は、第一次世界大戦について包括的にまとめた分かりやすい本です。
全体像が理解しやすく、特に前半部の第一次世界大戦勃発前〜戦争に至る過程は興味深いです。
更に、第一次世界大戦が勃発した時の世界情勢と現代がとても似ているという点には、はっとさせられました。
歴史は繰り返しますし、世界の流れをある程度把握していなければいけない投資家は必見ではないでしょうか?
グローバル化と格差拡大
実は、第一次世界大戦前の世界も「第二次産業革命」と「鉄道」によって原始的なグローバル化の過渡期でした。
歴史家・経済学者の小野塚知二氏の研究では、こうした比較優位と国際分業が産み出した、抑圧された側の民衆心理に宿った不満こそが、第一次世界大戦発起の原因ではないかと指摘しています。
このように本の中でも言及していて、つまりグローバル化(ボーダレス化)が起こると、個別性が薄められ、全ては効率化、平準化し、より効率の高いところへ重心がずれることを言います。
この流れって現代とそっくりですよね。
そして、現代では約100年前と比べて圧倒的にグローバル化していて、「これがどういうことか?」というとレバレッジがかかっていることだと私は考えています。
格差はより広がる時代になっている。
皮肉なことに、効率化されればされるほど世界は格差が広がることになるのです。
では、格差拡大を止めるにはどうすべきか?というと効率化の逆をするしかない・・・今の所これが歴史の証明です。だからこそ「格差」の問題は根が深く解決が難しい。
大衆の時代
もう一つ、現代と似ている所が「大衆の時代」が盛り上がってきているところ。
誤解を恐れず言えば、「大衆とは、感情的であり無知な存在」と言えます。
ちょっと考えてみてください。
よく事態を把握&理解しておらず、謎の理屈で被害者&感情的になり喚くような人に大事な判断を任せられるでしょうか?
更に言えば、その人は自分は何でも出来ると思っていて権利を主張し、自分は間違ってないと心の底から無根拠に思っています。
・・・怖いですねー
でも、歴史を見ると大衆とはこんな感じ。
大衆の理解には以前も紹介した「大衆の反逆」という本もおすすめです。
[kanren postid="1578"] どのような政治体制が良いのか?というのは私には分かりませんが、過度に大衆を参加させることには反対です。(例えば全て国民投票するとか)もちろん、民主主義の理念は大事だけど大衆は間違うし感情的で無知であることも考慮しておくべきかなと
新聞などのメディアや通信の発達によって第一次世界大戦の前は、大衆の判断に国家の将来が委ねられる可能性が上がった時代です。
今、世界の流れになっている保守化、右傾化、の背景にはこの大衆がいますね。
「格差」と「大衆の声の拡大」は危険な組み合わせです。
ブレグジットもトランプ大統領も事前の理性的な観測では起こりえないと考えられていました。
しかし、蓋を開けてみれば大衆の感情は抑えきれず、「果たしてそれは正しいのか?」というロジックとは別の"感情"によって押し切られた感が拭えません。
ネットやSNSによって大衆の感情は燃え上りやすさを増しているようにも見えます。
さて、私たちは過去に学び、次の危機をのりこえられるのでしょうかね
この本を読んで、私の中で少し不安が増したことは否定できません。
一方で、投資面では第一次世界大戦時を見ると「戦争は買い」です。各種製造業、資源への需要は爆増し戦場外では大きく利益を上げる企業や個人が続出しました。株価も戦争勃発時は下げましたが、その後大きく伸びています。
第一次大戦から約100年で戦争も別次元になりました。次に世界大戦が起こっても、おそらくもう総力戦は起こらないでしょう。しかし、被害規模は想像を絶する規模になるような気がします。
戦闘ロボットみたいのが戦場では戦っているかもしれませんし、大量破壊兵器で一発ドカンかもしれません。
我々大衆が少しでも理性的になれば多少は良い方向に行く気はしますがあまり期待できないのも正直なところ。
とりあえず、個人的には大衆ではなく貴族(上記関連記事参照)になれるよう努力します。
あと、量的な面での大衆はいなくなりませんが、質的な面での大衆の割合は下げられると思うので地味な草の根啓蒙活動をネットの片隅でやっていこうかなと
それでは、貴方も出来れば貴族でありますよう&投資で上手く利益が出せますように