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所詮お土産
こんばんは、imoekatです。
今回は、雑誌でも特集を組まれたりと、人気のある株主優待狙いの株式投資についてです。
さて、優待生活の桐谷さんでブームになった感のある株主優待銘柄投資をぶった切ろうかなと 笑
結論から言うと、「株主優待は所詮お土産であり資産運用の本丸ではない」ということです。
株主優待とは、その企業のサービスや商品、又はクォカードなどを一定の保有株に応じて企業がプレゼントしてくれるというものです。例えば3000円の株価で100株=300000円で購入した企業の株があるとします。
その企業は100株につき3000円分のクオカード(または同等の自社商品)をプレゼントしているという感じです。利回りに直すと購入金額に対して1%です。株主優待は所詮お土産なのであればラッキー、優待のある企業でも利回りで言うと1%~2%くらいです。しかも、現金とは違い使用方法には制限がかかっています(その企業でしか使えない金券、選べない商品等。その代わり税金は取られないメリットもある)
しかし、覚えておきたいことは、株主優待でもらえる値段分以上に株価が値下がりしたら逆に損をするのです。この点は意外と言及されないのですが、株価は優待とは関係なくその企業の実績(利益)に準じますので1%くらいの変動は余裕でします。株の初心者さんやおススメ優待銘柄特集をしている雑誌はこの株価の値下がりについてのリスクを驚くほど言及していません。私は、これは説明不足で勘違いさせて高い買い物をさせる詐欺に非常に近いものを感じます。
優待エアバック
「株主優待を出している企業の株価は下がりにくい」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。
事実として、減益発表した企業の株価が意外と下がらないという現象もあります。
では、優待を出している企業を保有していれば下落耐性があり、投資において有利か?というと、私は全く思いません。
優待は、そもそも利益の配分です。
その源泉である利益が減っている企業が優待を出しているからといって株価が下がらないということは、現実が歪められている可能性があります。
実は、今季赤字で優待なんて出してる場合じゃないようなやばい状況なのに、優待維持するだけで「よく分からない優待狙い素人投資家」は、買います。
つまり、株価は維持されるのです。優待で出されるプレゼントが魅力的であれば余計に歪みやすい。
しかし、その企業が無理して優待を維持しており、次期も赤字の場合、純資産を食いつぶしたり新たな負債を負ってまで「優待」を出すことは通常ありえません。
そうなると、「優待廃止」もしくは「優待改悪」となります。(タカタみたいにエアバックが壊れた・・みたいな 笑)
そんな時は、大きな下落に見舞われるでしょう。株価を維持していた大きな理由がなくなって現実の業績に沿うでしょうから。
企業の基本、株式投資の基本は「利益」です。
配当も自社株買いも株主優待も全部「利益配分」の話しであり、「利益」がなきゃ始まらないんです。
優待なんて注目して株式投資をするよりも「利益」に注目した方が全然良い投資成績になると思いますよ。
優待銘柄を買ってもいい人
では、優待銘柄を好んで買ってもいい人についても述べておきます。
① 「その企業のサービス、商品が好きな人」 こんな人は、株での利益というよりその企業を応援したいという気持ちが強いのでその株を保有するということ自体に価値を置きます。更に店舗をもつ企業の優待なら現場で株主優待を使うことでオーナー気分を味わえます。
② 「既に十分な資産を持っている人」 こういう人も株主優待目当てで株を購入しても良いと思います。先ほど触れましたように株主優待の利回りなんてたかが知れています。裏を返せばそんな小さな利回り(しかも制限つき)で満足できるような大きな資産をお持ちの方ですね。前述の桐谷さんも実は既に資産を持っています。だからこそ優待で生活出来るのです。我々一般人は桐谷さんと同じことをしていてもあのような優待生活は送れません。購入してる株の数が全然違いますから・・ですので我々はまず資産を築くことから始めるべきで株主優待の楽しみはその後です!
上記二つに該当する人以外が、わざわざ株主優待目当てで株を買う理由を私には見つけられません。
まとめ
株主優待は、投資初心者がお小遣い稼ぎ目的のお試し感覚で株を買うきっかけや経験にはなるでしょう。しかし、株主優待は所詮プレゼントであり利回りに直すと1%程度なので資産形成には不向きです。
以上の理由で、経済的自由を目指す目的で投資をする人には株主優待を基準にした投資はおススメしません。
将来大きく成長し財務も健全で割安な企業の株で、プラス株主優待があればラッキーくらいに考えるべきだと私は思います。
そう言いながら正直なところ私は、優待を出すくらいなら本業に投資して欲しいとも思っています。笑
理由は、以前記事にした配当金と同じ考え方で、企業が自前で再投資して企業価値を高めてくれることのほうが目先の小さな利益よりも将来大きく返ってくると思うからです。(優秀な事業を持っていることが前提)
私の保有している「アリアケジャパン 2815」の例でいうと以前は、自社商品を株主優待にしていました。アリアケジャパンは、天然調味料の圧倒的シェアを持つ企業で優待にはその出汁から作った商品はとても美味しく私も楽しみにしていました。(アリアケジャパンについてはまた後日)
しかし、現在は株主優待を止めています。当初は私も残念に思っていましたがその後色々勉強し考え直しました。アリアケジャパンの判断は合理的で、その後自社の企業価値の上昇によって株主に報いています。
以上、あなたの投資目的はなんでしょうか?今月のお小遣い稼ぎですか?ローンの足しですか?それとも経済的に自由になるための資産形成でしょうか?
しっかり自分の目的を明確にし株主優待と付き合って下さい。