
5月7日「草食投資隊ライブ」に初めて参加してきました。
「草食投資隊ライブ」は コモンズ投信 会長 渋澤健氏 セゾン投信 社長 中野晴啓氏 レオス・キャピタルワークス 社長 藤野英人氏 が主催する投資セミナーです。
キッカケは去年から始めたひふみ投信からのメール。あまりセミナーとかは参加したことが無かったので、とりあえず行ってみるかーという軽い感じで参加ボタンをポチり
日本人は貯め込み過ぎ
主催の御三方がそれぞれ30分くらいずつお話をしてくれたのですが、トータルとして私に伝わってきたのは、「日本人は貯め込み過ぎなんでもっと世の中にお金を回しましょーよ」というメッセージ。
その手段として、我々の投信もありますよー小額から始められるのでまずは一歩を!みたいな。
投資でガンガン儲けましょーとか今後のマーケットがどうなるか?とかは主題じゃない。主題は「日本人の貯め込み癖」について
そのへんは特にセゾン投信の中野氏が語っており、90年代からのデフレの根本的原因は貯め込むからだ!と指摘していました。
銀行が積極的な融資をしない。世の中にお金を回さない。至るところで金詰まりがおきているから日本の元気がない。
デフレ経済は頑張っても報われない社会。そんなのオカシイ。頑張っている人が報われる社会にするためにもデフレは脱しなきゃいけないんですと
銀行は元々担保を取って融資をしますが、バブル後の不良債権のトラウマもあり70年代80年代のような積極融資には全く動いてないようです(マイナス金利になっても状況に変化は今のとこない感じ)
そして、銀行のこの態度の根本には日本国民の貯め込み癖があり、ゼロ金利でもバカみたいに貯金だけしてる国民を舐めてます。
驚くことに過半の銀行が収益の半分近くを投資信託等金融商品の販売手数料で占められているとのこと、これは本来の銀行業務ではないですよね
ここでも国民は舐められてますねー質の悪い投資信託を言われるがまま買うバカだと。銀行はリスクを負わず手数料収入でウハウハ・・それが収益の半分を占める・・
だから、日本国民が目覚めて世の中にお金を回す意識にならなきゃいけないという主張でした。
寄付について
レオス・キャピタルワークスの藤野氏の主張は他の二人とは違った目線からお話をされてました。
日本人は投資に積極的ではないだけじゃなく寄付もしないし諸々の公の問題も自分がお金を出す頭は最初から無い。「政府がなんとかしろ!」と言いながら自分はびた一文出さずお金を抱え込むだけ。この意味で日本人は世界一の守銭奴ですよと
この視点は面白いな~と思いました。
確かに日本人は寄付もしないし、公の問題は民とは別で公は公で解決しろ!という態度ですよね。特に声が大きい人ほど自分では何もしないですし、公の問題を民(個人)が解決しようとするヒーロー文化も確かに無い。
そこで、藤野氏は「ふるさと納税」に注目していると仰ってました。
今回の熊本地震へのふるさと納税で返戻品無しなど純粋な寄付を個人が気軽に出来る、しかも節税メリットも受けられる。
これは、民(個人)が自治体(公)を通して災害を受けた地域(公)を援助するシステムになり、公の問題は公で解決してもらおうという日本人の意識にも合致するし手続き上もやりやすい
このような寄付も通じて日本人のお金の抱え込む体質に変化が出れば「投資」へのハードルも下がる気がします。
でも、日本人にはお金を手放しその先で回りまわって返って来る感覚がないんですよね(私もそう)
この価値観はなかなか変えられるものではないと思いますが、今後の経済や個人資産のことを考えると大きく転換していかなければいけないなーと感じた次第。
最後に
草食投資隊のセミナー内容を私は以上のように理解しました。
簡潔に言えば「抱え込まずもっとお金を積極的に個人が動かしていかないとダメですよー」と言っていたと思います。
しかし、最後の質疑応答で出た質問はほとんどが「今後の株価見通しは?」「おたくの投信の優位性は?」「投資銘柄を事前に教えてくれ」など「儲ける為にはどうすればいい?」という視点の質問
イヤイヤイヤ話聞いてた?儲け話、マーケット予想なんて1つも喋ってないよ。これからの個人の態度について話したつもりですよと
そりゃ主催からしたらガックリするよね
最後に、「これはなかなか日本人の意識は変わらんなー」と思ったのでした
ふるさと納税はこの本がおススメ。めちゃくちゃ色々あるんですね~返戻品無しも選べるので純粋に寄付だけしたい人はそちらを選ぶと良いですよ