キャッシュポジションはバーゲンセール参加への保険
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ここ最近の株式市場は堅調ですね。

特に中小型株は強い。

私の保有株も上げていてそれは嬉しいことなのですが、上がっていく株価を見ながら複雑な気分になるのも正直なところ。

「ん?持ち株の株価が上がって複雑なの?」と思う人もいるかもしれません。

説明しましょう。

持ち株が上がることは嬉しいことです。(短期的な上昇は実際のところどうでも良いのですが、まあここでは省きます。)

しかし、現在私は一定の現金を持っているんですよね。投資していないお金。一般的には貯蓄と言ってもいいお金。

投資においては、いわゆるキャッシュポジションというやつです。

投資をしていると陥る心理状態なのですが、「キャッシュポジション=お金を遊ばせておくこと」は、投資することによってお金が増える機会を逃していることになります。これを経済用語で機会損失と言って、分かりやすく言うと「儲け損ねた!」というやつです。

「貯蓄」を損していると感じる、一般的には中々キテる考え方ですが、投資している人は大体こんな感じ。

で、現在の株式市場に戻ると、私の持ち株も短期的に大きく上がった株があり、もし、その株をもっと買っていたら今頃数十万、数百万円更に利益が出ていたのに!という気持ちになってしまうのです。投資をしているとこれは考えても仕様がないことなんですが、やはり考えてしまうんですよ。人間だもの

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投資で得る利益は何か?

これから書くことは私の投資スタイルを前提にしているので、万人に当てはまることではないことはご了承下さい。

投資することで利益が上がったり損失が出たりしますが、これをどう考えるか?が投資家のスタイルを決めます。

その視点でいうと、私は「投資した事業が上げる利益から利益を得る」ことを投資の目的としています。

デイトレーダーとかは、鞘取りです。彼らの利益はゼロサムゲームから得ています。要は「損した人から利益を得る」スタイル。だから彼らは企業分析とか考えません。目の前の値動きから鞘を抜けるか?が問題であり、統計や市場参加者の心理、大口の動きに神経を使います。利益を得る源泉が他の市場参加者からなので、そちらに焦点が当たっています。

他にもバリュー投資やグロース投資と色々議論されていますが、個人的にはそれぞれの投資スタイルを全部説明仕切れるものでもないので、無理矢理〜投資と括らなくてもいいじゃんと・・・

私の考え方は、利益成長を前提と考えているのでグロース寄りの考えになるかと思いますが、財務も見ますし、割安さは意識しています。ポイントは、「将来の利益成長」と「その確度」からの割安性。(よくグロース投資と言っている人は、ゲームとかバイオとかAIとか夢を買っている感じがします。私は全く夢は見ません。確度を重視します。途中、無理くさかったら売ります)

PER、PBR等の指標は、直近の数字から弾き出されます。当たり前ですが、確定した数字は過去のもの。将来の数字はあくまでも予想に過ぎませんが、予想した通りの利益を上げればPER、PBR等は全く変わってくる。それを見積もって現在の株価は割安か?ということを考えます。(よくあるグロース株ってやつは財務めちゃくちゃとか普通にあります。将来売り上げが莫大に上がればall okという姿勢。当然、PER,PBR等の指標も当てになりません。ギャンブルに近いかも)

私は、上述の通り投資スタイルを区別することに何の意味も感じないので詳しい定義はよく知りませんが、字面からは「収益バリュー」というのに近いのかも。昔ながらの資産バリューはあまり重視していませんね。

ちょっと長くなりましたが、何が言いたいか?というと

私が投資から得る利益は投資先企業が上げる利益からです。日々の値動きからではありません。

この理解をしっかり腑に落とせていれば、短期的な値上がりを「ぐぬぬ・・」と思わず見ていられるのですが、まだまだ修行が足りませんな。

 

キャッシュポジションはバーゲンセールに対する保険

私の投資は、突き詰めれば「良質な事業でポートフォリオを組むこと」です良質な事業であれば将来的に安定して利益を上げ続けるだろう→そのおこぼれを投資家として得られる。ということを考えています。

私のスタイルなら日々の値動きは無視して、淡々と良質な事業を探してそれを割安と思える価格で買うことをしていれば良いんです。事業が良質でさえあれば短期的な株価の差は些細なことです。少しでも安く!と指値して1円の差で買えなかった株がその後5倍になったなんてことは普通にありますし…今の価格帯が許容範囲内ならいくらでも買うという姿勢はこの投資スタイルでは本当に大事。とにもかくにも安いと思うなら買ってしまうことです。(1円でも安く買う!は、パフォーマンスに大きな影響を与えるので本当に大事なのですが、ここでは大枠の話。結局買えなかった...では意味がないので)

では、私にとってキャッシュポジションはどういう位置付けなのか?というと、心の保険。

基本的に「良質な事業でポートフォリオを組む」ことが目的であれば、許容出来る価格なら買うことです。

ただ、そんな良質な事業も全体の大きな流れから暴落することは有り得ますので、そんな時はまさにバーゲンセール!買っても良い価格から更に30%引きとかになります。

キャッシュポジションは、こんな時の為の保険。バーゲンセールに参加出来ないことがないようにという保険です。

これも個人的な考えですが、実際の保険と同じで無駄な保険料を払っている人は結局は損をしていると思うので、過剰な保険はいらないと考えます。この時の保険料はキャッシュポジションの大きさによる機会損失分のこと。

仮に30%キャッシュポジションを持っている人は、投資総額の7割で戦っていることになり、その7割で20%の利益を上げられたとしても、総額に対しては14%までパフォーマンスが落ちます。もし暴落が来ずキャッシュポジションの活躍の機会が無かったら、これは単なる足かせですよね。

投資家が考えなければいけないのは、このバランスだと思います。

万が一の暴落をどれくらい見積もるのか?その時に備えてどれくらいのキャッシュポジションを持つのか?そして、前提として何から投資利益を上げるのか?をよく考えておくことです

上述の私のスタイルであれば、キャッシュポジションは投資総額の10%くらいで良いと思っています。理由は、暴落が来たとしても良質な事業であればその後すぐに戻る可能性が高く、不確定の暴落を待ちピンポイントの激安で買うことよりもそれなりの価格で余裕を持って保有する方が良いと思うからです。(そもそも良いものはそんなに安くならない)

その上で、10%くらいはバーゲンセールに参加する権利を確保しておきたいという考えです。

 

以上、私の投資に対する考え方と、キャッシュポジションの考え方でした。

まあ、8割くらい「機会損失ぐぬぬっ」から書きましたので、まだまだ修行が足りんです。

それでは、また。

 

 

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