
本日は、「部分最適より全体最適を考えましょう」というテーマです。
まず、部分最適、全体最適とはなんぞや?と思う人もいると思うので、イメージをざっくり説明します。
「部分最適」とは、その言葉通りある”部分”にのみ注目して最適化することです。
「全体最適」とは、その言葉通り”全体”を最適化することです。この場合、”部分”は最適でない場合があります。
大企業病
この問題は、大企業を例にすると分かり易いかもしれません。
大企業は、部門が沢山ありますよね。
そして、日々の仕事は各部門が自分達の都合を基本的には優先し”部分最適”を追求する。
しかし、企業を全体として捉えた場合、”部分最適”に各部門が走った結果ボトルネックが発生して全体としては非効率という事態が度々あります。
ソニーやシャープ、東芝も各部門は最適だったかもしれません。しかし、全体としては最適ではなかった。
果たして、液晶や半導体、原発に拘る必要はあったのか?これまでの成功体験や実績から自社の強みとして、これらの”部分最適”を追求すれば全体も良くなると勘違いしたのではないか?
まあ、結果論からはなんとでも言えますが、経営陣は”部分”の視点よりも広く”全体”に目を向けていればもっと違った経営判断は可能だったのではないか?と思ってしまいます。
視野狭窄
部分最適は誰もが陥る罠です。
部分に注目しすぎると視野狭窄に陥ります。
それしか見えなくなる。
例えば、投資クラスタや副業クラスタの中の「金儲け!」「不労収入!」「自由!」をおおっぴらに標榜している人を見ると、「とにかくお金が全てを解決する!人生を楽しもう!」という観点からしか全て見ていないように感じます。
その根本には「働くことは悪だ!」という思想がチラチラ。
「お金」があるから自由なの?
働かないから自分らしいの?
そもそも不労収入って意味わかっているの?
または、変わりダネで「節約を徹底して極力お金を使わない!」ことに情熱を傾けている方々もいますね。
彼らが本当にはどう考えているかはわかりません。しかし、メッセージとしてこちらに伝わって来る主張は「働かないことで自由を得る」なのかな?と
実際のところ、「お金の問題を人生から排除しましょう。」は私の主張でもあるのですが、上記の人達の主張にはどこかモヤモヤします。
「お金稼げたらどうしたいの?」
「自由になったらあなたは何するの?」
「成功って何?」
これらの疑問には全く触れられていません。
ただ「成功者になりましょう」「不労所得で自由を得ましょう」で終わり。
多分、楽してお金持ちになりたいバカを想定して煽っているのかもしれませんが、「働かない」ことに部分最適化された主張には全く共感がありません。
だって、そんな意識で仮にお金を得たとして、「幸せ」ではないと思うから。
お金を得た先
人は皆「幸せ」になる為に生きている。
これには多くの人が同意してくれると思います。
人生の目的は「幸せ」になること。(幸せの中身は人それぞれなので、一概には定義できません。)
これが「全体最適」です。
「お金」や「働くこと」は、部分でしかない。
つまり、お金を稼げたから、働かなくて良くなったから幸せになるのか?はまた別問題。
本来、「自分の幸せ」=「全体最適」のことをまずは考えないと、部分の話は出来ません。
仕事に熱中しすぎて家庭崩壊。
宝くじ当たって破産。(過剰消費とお金のコントロール不能により)
お金の為に働かなくて良くなり、目的喪失、ダラダラしすぎで自殺
女、クスリ、酒、ギャンブルに依存し破産
この日本には一部に不良生活保護受給者なんてのがいますが、彼らは働かずにパチンコばかりして幸せなのか?
「怠惰」や「快楽」を追求し部分最適に特化しすぎて人生崩壊なんてザラにあります。
その前に全体最適のことを考えないと方向を見誤る。
部分は手段です。目的ではない。
企業においても全社の継続的成長が全体最適であり、各事業部門はそれを達する為の手段にすぎません。
以上、「部分最適より全体最適」というお話でした。
こんな前提があるので、このブログはもはや投資ブログとは呼べないのかも。
初めは「投資」について書いていこうと思っていましたが、それでは片手落ちですし、読者が「株で儲ける系」ばかりになるのは私の本意ではなかった。
むしろ、投資で成功してアーリーリタイヤにしか興味がない人にはちょっと共感が持てない・・ということに途中で気づきました。
だから、幸せに生きるためには?人生として効果的に生きるためには?という全体最適を念頭に置いた記事を日々書いています。
(そのせいで、投資情報のみが目的の人は日々抜けて行ってます 笑。抽象度を上げれば、一応毎回投資の話をしているつもりなので、具体的な銘柄情報や投資法ばかり求めている人はセンスがないなとは思ってる。)
人生のリソースは限られています。
「全体最適を達成する為に部分のバランスをとるポイントはどこか?」をまずは考えないと、大きなロスに繋がりかねませんのでお気を付けて。